ガープス・妖魔夜行 (GURPS Damned Stalker, Gurps Youma Yakou, がーぷす・ようまやこう) とは、現代日本を舞台にしたGURPS第3版対応の妖怪ホラーのサプリメント。サプリメントで使用するキャンペーンでは、シェアード・ワールド・ノベルズとして展開したライトノベル『妖魔夜行』を舞台とする。
300CP～1000CPほどもある強大な力を持つアメコミヒーローものを扱うGURPS Classic: Supersをベースにした独自にアレンジしたサプリメント。
妖魔夜行ではアメコミヒーローの超人のかわりに日本古来から現代に至るまで人々の想いから生まれる、人間の何倍もの力を持った妖怪が大活躍する。
ライトノベル妖魔夜行の続編として百鬼夜翔も登場しており、同時にガープス・ベーシック完訳版に対応した『ガープス・百鬼夜翔』も登場している。
妖怪[]
ガープス妖魔夜行ではPCは全員が妖怪基本セットというテンプレートに似た特徴の集まりに100CPを消費して妖怪としてキャラクターを作成する。妖怪は普通の人間より何倍も強大な力を持つ。平凡な人間が25CP、英雄的な人間が100CPだとすると妖怪は、基本的に300～1000CPにも及ぶ強大な力を持つ。GURPS Supersの超人並の力を持っているといえよう。
妖怪は妖力と妖術という、有利な特徴に似た強力な能力を使って人間より圧倒的な優位に立つことができる。一方で不利な特徴と同様に独特の弱点も作ることができる。
妖力[]
ガープス妖魔夜行の妖怪は妖力と呼ばれる3版の有利な特徴の拡張版ともいえる強力な能力にCPを消費できる。この妖力は、GURPS Classic: Supsers の Super-abilities のひとつ Super-abilities や Super-advantages に相当するものである。
妖術[]
ガープス妖魔夜行では妖怪は妖術と呼ばれる、有利な特徴と技能とを組み合わせたような特殊な能力を発動することができる。このシステムは第3版の超能力のシステムにもよく似ている。妖術には威力レベルと精度レベルというふたつのパラメータがあり、前者が有利な特徴に似たものであり、後者が技能に似たものである。第4版の「特殊攻撃」「特殊効果」をカスタマイズしたものに近い能力が、ガープス妖魔夜行では、妖術として大量にラインナップされている。
妖術は、GURPS Classic: Supers では Super-powers と呼ばれるものに相当する。
また妖術は第4版の有利な特徴と同様に増強や限定によってカスタマイズして消費CPを調整できる。
弱点[]
ガープス妖魔夜行では、妖怪に持たせることができる、3版における不利な特徴の拡張版に相当する弱点もあり、こちらは Classic: Supers では Super-disadvantages にいくらか相当する。
ガープス・妖魔夜行のサプリメント[]
- 『ガープス・妖魔夜行 妖怪伝奇』 (文庫) 妖魔夜行サプリメント
- 『妖魔荘の怪事件―ガープス・妖魔夜行・アドベンチャー』 (文庫) 妖魔夜行サプリメント
- 『闇紀行―ガープス・妖魔夜行・データ集』 (文庫) 妖魔夜行サプリメント。
- 『ガープス・妖魔夜行 妖魔百物語』 (文庫) 妖魔夜行の小説？
『ガープス・百鬼夜翔』(大型本)[]
『ガープス・百鬼夜翔』は小説『妖魔夜行』の続編として扱われる『百鬼夜翔』（ひゃっきやしょう）を舞台にしたサプリメント。文庫版の『ガープス・ベーシック完訳版』に対応し、『ガープス・妖魔夜行』のルールに加え妖魔夜行のサプリメントに掲載された妖力や妖術、特徴なども含む。
第4版[]
ガープス・妖魔夜行、ガープス・百鬼夜翔のガープス第4版対応版はまだ登場していない。背景世界にある程度共通点があるガープス・リボーンリバースが第4版に対応しているものの、実際にはガープス第4版に完全な互換性はないPowered by GURPSに分類されるルールブックである。ガープス第4版の基本ルールブックである『ガープス・ベーシック キャラクター』にのっている「有利な特徴」「不利な特徴」のリストだけでもガープス・妖魔夜行、ガープス・百鬼夜翔に出てくる強力な妖怪を作ることは不可能ではない。第4版からは、第3版で分散していたルールがある程度まとまっており、従来ではサプリメントが必要だったルールも、ガープス・ベーシック【第4版】キャラクター一冊だけでまかなうことができるようになりました。ガープス第3版の『GURPS Compendium I』『GURPS Compendium II』の内容がガープス・ベーシック【第4版】キャラクターにまとまっているほどである。ガープス・妖魔夜行、ガープス・百鬼夜翔に載っていた強力な妖術や妖力、特徴などもこのガープス・ベーシック【第4版】キャラクターにほぼ載ってる。
英語ができるのであれば、ガープス・妖魔夜行、ガープス・百鬼夜翔の第4版に対応する書籍としてGURPS Powers、GURPS Supersを読んでみると良いかもしれない。
第4版への移植方法について[]
ガープス妖魔夜行はGURPS Classic: Supersを翻訳して独自に改良したものであり、Supersに掲載されているsuper-advantagesは妖力に、super-powersが妖術に、super-disadvantages が弱点にいくらか対応している。
一方で、第4版では super-powersとsuper-advantages とを区別する必要がなくなっている。第3版では、妖力とsuper-powersは基本的に常時発動するものであり、妖術とsuper-advantages は技能判定に成功しないと発動できないもの、というような区別があった。第4版では増強や限定などよって有利な特徴も常時発動ではなく自発的に発動できるものに切り替えることができるようになり、super-advantages と super-powers との区別、妖力と妖術の区別をする必要がなくなり、ひとつの有利な特徴として扱うことができるようになっている。
super-powers や妖術は、第4版ではほとんどが増強や限定によって細かくカスタマイズされた「特殊攻撃」や「特殊効果」に該当するだろう。
ある程度の英語力が必要だが、GURPS Updateと照合していけばガープス妖魔夜行をいくらか第4版へ移植することは不可能ではない。一部の妖力と妖術を第4版に移植するにはGURPS Powersのようなサプリメントが必要になるが、幸いにもGURPS Basic Set: Charactersがガープス・ベーシック【第4版】キャラクターに翻訳されているため、『ガープス妖魔夜行』とGURPS Classic: Supers と GURPS Update と ガープス・ベーシック【第4版】キャラクター (とまれにGURPS Basic Set: Characters) の4冊の書籍またはPDFを照らし合わせていけばガープス妖魔夜行のどの妖力と妖術が第4版のどの有利な特徴に該当するかが見えてくるだろう。
対応する原書[]
『ガープス・妖魔夜行』『ガープス・百鬼夜翔』は、この原書『GURPS Classic: GURPS Supers』を独自にアレンジして作られている。
GURPS Classic: Supers のSuper-Advantageがガープス・妖魔夜行／百鬼夜翔の妖力、Super-abilityが妖術にほぼ対応している。
第4版対応GURPS SupersとGURPS Powers[]
『GURPS Classic: Supers』には第4版対応GURPS Supersが存在する。
アメコミヒーローに限定しない様々な特殊能力や超人的な力を駆使できる『GURPS Powers』も存在する。 これらの原書サプリメントを使って『ガープス・妖魔夜行』『ガープス・百鬼夜翔』の第4版対応版PCも作ることができる。
どちらかというとSupersよりPowersのほうが『ガープス・妖魔夜行』『ガープス・百鬼夜翔』の第4版対応版CPを作るにはおすすめである。
これらを参考にした3版から4版へのコンバートルールが複数作成されている
- 千魔万来！ - 3版に対応している'ガープス・妖魔夜行とガープス・百鬼夜翔を4版に対応させたものを扱っているページ
- 妖魔夜行の4版化について.pdf - ガープス・妖魔夜行の4版化についての考察(著作者不明、作成日時不明、ファイルの著作権にはクリエイティブ・コモンズ・ライセンス適用不可)。アップローダ http://taku_kanban.at.infoseek.co.jp/cgi-bin/img/2673.zip で見つかったファイルをこのGurps wiki @WikiにアップロードしたPDFファイル。要PDF閲覧ソフトウェア。
外部リンク[]
- 個人が作ったガープス・妖魔夜行対応キャラクターシート
- GURPS妖魔夜行キャラクターシート - Angelicvox というサイトにある。OpenOffice Calc (Apache OpenOffice)、MS-Excel 対応
-- ガープス妖魔夜行キャラクターシート - Atelier G というサイトにある。OpenOffice Calc、MS-Excel対応